リビング学習で子ども部屋廃止?
・親が身近な勉強環境
近年よく聞く言葉に「リビング学習」があります。
リビングで勉強するようになると子どもの学力が高くなるとか、実際に東大生の何割がリビング学習だった、というような話です。
子ども部屋が必要かどうかにも関わってくる議論ですので、少し考えてみます。
リビング学習が効果的な理由としては、一つに親が近くにいるという安心感があるようです。
子どもは思ったより臆病で不安がるので、常に親の存在を身近に感じることで、安心して勉強に打ち込めるということです。
裏を返せば、共働きで親が遅くまで帰ってこない場合、この効果は薄そうです。
・高校生に学習指導できる?
次に、親がフィードバックを与えられるという理由もあるそうです。
簡単に言えば、子どもは分からないことがあったら、すぐに傍らにいる親に聞けるという意味です。
これも勉強効率という意味でプラス面は大きいでしょうが、子どもが小学生のうちはともかく、中学生、高校生と進学すると、勉強内容も高度になり、親による指導も難しくなってきます。
加えて、思春期に入ればプライベートな時間や空間を持ちたがるでしょう。
リビング学習というのは、本質的にはリビングで勉強させることに意味があるわけではないかも知れません。
つまり、親の存在を身近に感じたり、どんな場所でも集中できる力を養ったりできる方法を抽象化した言葉のようにも思えます。
ですから、それをもって子ども部屋が要らないといった結論にするのは早計なようですね。