老後も住みよい家をつくる
・家事動線にこだわり
人は誰でも加齢します。
当然ですが、子どもより先に自分たち夫婦が老います。
そして、最も長く自宅に住む可能性が高いのも自分たち夫婦です。
子どもの成長を見据えた間取り計画は必要ですが、老後も住みやすい間取りを考えるのも大切です。
「家事動線」と言うと、何となく「共働きで幼い子を育てる忙しいママ」のようなモデルを思い浮かべがちです。
しかし、動線が大事なのは、何も時間に追われる場合だけではありません。
動線に気遣った間取りは、体力が落ちた老後に住みやすい家としても機能するはずです。
例えば、洗濯物を干すベランダは、日当たりが良い2階にあるケースが多数派です。
しかし、動線という意味では脱衣場や洗濯機がある1階にあるのも良いかもしれません。
高齢になれば、湿った衣類を持って階段を上がるのが大変になります。
仮に、主なクローゼットを2階に置くとしても、よく着る洋服を仮置きしておける場所を1階に設けておけば、明日着るような服は畳んだりハンガーに掛けたりして1階に置いておけるため、2階に持っていく衣類の重さも減らせます。
そうした配慮は老後だけでなく、若いうちの過ごしやすさにもつながりそうです。